ホスピタルアートなら今の病院を変えることができる。

こんにちは。
今回は日本を代表する詩人の一人である、谷川俊太郎さんに焦点を当ててみたいと思います!

谷川俊太郎
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©深堀瑞穂

1931年、東京生まれ。
1952年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。
1962年『月火水木金土日の歌』で第四回日本レコード大賞作詞賞
1993年『世間知ラズ』で第1回萩原朔太郎賞、
2010年『トロムソコラージュ』で第1回鮎川信夫賞など、受賞・著書多数。
詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表。 近年では、詩を釣るiPhoneアプリ『谷川』など、 詩の可能性を広げる新たな試みにも挑戦している。」(谷川俊太郎.comより)

…そうなんです!
谷川さんは、詩人としての枠を超えるような様々な活動を精力的に行っているのです。
そんな谷川さんの活動の中におけるアート作品を、わずかではありますが紹介していきます!!

① 合唱
誰しも谷川さんの作詞した合唱曲を歌ったことがあるのでは?
「春に」
http://www.youtube.com/watch?v=yuyz4BfbkS4

この気もちはなんだろう
目に見えないエネルギーの流れが
大地からあしのうらを伝わって
ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ
声にならないさけびとなってこみあげる

この気もちはなんだろう
枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
よろこびだ しかしかなしみでもある
いらだちだ しかもやすらぎがある
あこがれだ そしていかりがかくれている
心のダムにせきとめられ
よどみ渦まきせめぎあい
いまあふれようとする

この気もちはなんだろう
あの空の青に手をひたしたい
まだ会ったことのないすべての人と
会ってみたい話してみたい
あしたとあさってが一度にくるといい
ぼくはもどかしい
地平線のかなたへと歩きつづけたい
そのくせこの草の上でじっとしていたい
大声でだれかを呼びたい
そのくせひとりで黙っていたい
この気もちはなんだろう



「信じる」
http://www.youtube.com/watch?v=tF0wtmQjT4c

笑うときには おおぐちあけて
おこるときには 本気でおこる
自分にうそがつけない私
そんな私を 私は信じる
信じる事に 理由はいらない

地雷を踏んで 足をなくした
子供の写真 目をそらさずに
黙って涙を流した あなた
そんなあなたを 私は信じる
信じることで よみがえるいのち

葉末の露が きらめく朝に
何を見つめる 小鹿のひとみ
すべてのものが 日々新しい
そんな世界を 私は信じる
信じることは 生きるみなもと

挙げていけばきりがないですが、どれも心に訴えかけるメッセージ性の強い詩ですね(^^)

②アートイベント
愛媛県松山市の名物観光スポットの一つである、道後温泉が2014年に改築120年を迎えたということで、温泉街の人々が主力となって「道後オンセナート」というお祭りを企画し、実行中です。その中で、道後地区のホテルが自から名乗り出て、アーティストとのコラボレーションをする「HOTEL HORIZONTAL」というものがあり、谷川俊太郎さんは、道後館という宿泊施設とタッグを組み、「はなのいえ」を作りました。
art_tanigawa

展示期間:2013.12.24-2015.1.12
見学時間:12:00、13:00、14:00 各50分間
受付時間:14:00まで
見学料金:2000円(税込)
お問い合わせ:089-941-7777

私は、オンセナートで草間弥生さんと荒木経惟さん、皆川明さんのデザインしたホテルを見学しました。谷川俊太郎さんのお部屋も見たかったのですが、時間の都合上断念…。ぜひお時間のある方は道後温泉に足を運び、アートと温泉で癒されてみては?(^^)(^^)

③詩画集
谷川俊太郎の絵本は本当に多く存在しますが今回は比較的新しい一冊を紹介します。
パウル・クレー絵 谷川俊太郎詩『クレーの絵本』講談社、2014
はい。私はパウル・クレーが好きなんです笑。毎度個人的なチョイスで本当に申し訳ありません…。

パウル・クレー(Paul Klee)
1879-1940
「ドイツ系スイス人、ベルン近く、ミュンヘンブフゼーで音楽教師の家に生まれた。
クレーもヴァイオリンの名手で、ピアノ教師と結婚。
キュビズムからの影響に加え、民族美術、幼児の絵にも大きな関心があった。
風刺画によく見られる題名と絵との相互依存関係がある。
クレーは絵と言葉の遊びの性格を利用した。美術は記号の言語であり、観念の表象である形態の言語である。記号は、私たちが見た瞬間に自動的に意味を発する。記号を引き金にして、見る者の意識に作用させる。
実は大変に統制がとれていて、理論に体系的な流れがあるのが、クレーの絵画である。

1900年:ミュンヘンの美術学校へ半年通う。ここでは分離派のシュトゥックから教えられた。
1911年:カンディンスキーらの「青騎士」グループと交流。
1920~30年:ワイマール、デッサウのバウハウスで教えた。絵画教育を理論化することに貢献する。
1931年:デュッセルドルフ美術学校へ移る。
1928年に行ったエジプト旅行で関心を持った形象の記号化を進めた。
また幼児の絵のような表現「天使」の連作など簡潔であり、なおかつ詩情ある作品を残した。
肺結核で61歳で亡くなった。」(バーチャル絵画館より)

と、まあ少々難解な部分もあるようですが、作品の見た目が非常に幻想的で一度作品を目にすれば、あっという間に彼の世界に引き込まれてしまう、魔法使いのような人です。

この人と谷川俊太郎が組んだらどうなると思いますか?…そうですよね。はい。心に深く、優しいけれど鋭い。そんな詩画集になっていますよー!!作品を一つだけ紹介しますね!

「黄金の魚」 Der Goldfisch 1925 ハンブルク美術館
sakana
おおきなさかなはおきなくちで
ちゅうくらいのさかなをたべ
ちゅうくらいのさかなは
ちいさなさかなをたべ
ちいさなさかなは
もっとちいさな
さかなをたべ
いのちはいのちをいけにえとして
ひかりかがやく
しあわせはふしあわせをやしないとして
はなひらく
どんなよろこびのふかいうみにも
ひとつぶのなみだが
とけていないということはない

いかがでしたか?
冒頭7行の徐々に小さくなっていく文字の配置センスに谷川俊太郎の詩だけでない魅力が感じられます。
それに負けず劣らず、クレーの画力も非常に素晴らしいですね。
きっとあなたが落ち込んだ時、悩んだ時などに谷川俊太郎は、優しく寄り添い、何かを語りかけてくれると思います。

【参考】
「谷川俊太郎.com (2014.9.9アクセス)
http://www.tanikawashuntaro.com/
「詩 「春に」の音読授業をデザインする」 (2014.9.9アクセス)
http://www16.ocn.ne.jp/~ondoku/gr6haruni.html 
「Uta-Net」 (2014.9.9アクセス)
http://www.uta-net.com/movie/117627/
「道後オンセナート」 (2014.9.9アクセス)
http://www.dogoonsenart.com/about/
「バーチャル絵画館」(2014.9.9アクセス)
http://art.pro.tok2.com/K/Klee/Klee.htm
「水槽の向こう側」(2014.9.11アクセス)
http://www.h2.dion.ne.jp/~ondine/sonota-suiso.htm

(ライター:羽田綾芽)

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